開催経緯~第1日まで
今年の夏も振り返ってみると、連日気温は35度を上回るのは当たり前で、所によっては最高気温が40度に達するような厳しい夏でした。一夏を越すのにも相当な覚悟が必要。そんな時代になってきたように思えます。
天台宗スカウト連合協議会(以下:天台スカウト)は、去る7月22~24日に掛けて、2泊3日の日程で第10回天台キャンポリーを実施しました。今回も前回同様に、比良げんき村を宿営地として、キャンポリー中日を比叡山延暦寺で1日を過ごすプログラムで実施しました。
コロナ感染症流行の為、2年間の実施延期
毎回4~5年間隔で開催している天台キャンポリーですが、第9回が平成28年(2016)実施でしたので、第10回の開催については、令和3~4年(2021~2)の頃が、比叡山で天台宗を開かれた伝教大師の没後1200年の節目となるので、この間に比叡山延暦寺で伝教大師をしのんで行われる『伝教大師1200年大遠忌』の開催に合わせて、当初はキャンポリーも行う予定にしてしていました。
しかし、令和2年(2020)から日本でも新型コロナ感染症の流行が本格化して、大遠忌法要期間中の令和3年~4年は、年度初めにキャンポリーの実施計画は立案するものの、コロナ感染症の流行が収まらない状況下では実施計画を具体化することは難しく、キャンポリーの計画は2年続けて翌年繰越で来ていました。
この3年ほどは、流行の拡大と沈静化の波を何度か繰り返して来ましたが、それでも令和4年夏の第7波の流行以降は、コロナ感染症の流行も少し落ち着きを見せて、このまま沈静化の方向に進むことを期待し、令和5年の夏にはキャンポリーの実施出来る見通しで、昨年より実行委員会を感度か重ねて準備を進めてきました。
そして令和5年に入ってからは、コロナ感染症の流行も少しずつ影を薄めた事も有り、2年持ち越しの末にようやく今夏第10回天台キャンポリーの実施に辿りつけた次第です。
今回のキャンポリーには、下は小1~2年生年齢から、上は大学生年齢までのスカウトと、指導者及び保護者合わせた総人数で前回参加者より多い270名の参加者を得て実施できました。
コロナ禍によるスカウト活動停滞期を経て、前回キャンポリーを上回る参加者が有ったことは大変に心強い限りです。
キャンポリーの日程表
迎えたキャンポリー初日(7/22)
前述の如く開催までに長い道のりを経た今回のキャンポリーですが、初日の7月22日は関西では梅雨明けして直ぐの週末、加えてコロナ感染症が第5類に移行されて初めての夏休み入りですので、カラッとした青空と沸き立つ雲が並ぶ夏空に元、主要道路はどこも海や山に向かう人や車で溢れていました。
今回から関東方面等遠距離から、キャンポリー会場のある滋賀県までの長い移動時間を考慮して、受付終了時間を午後1時から午後4時までずらしました。その為、遠方からの参加でも車中泊をする事無く、当日早朝の出発で間に合うようになり少しは負担が改善できたのでは無いかと思えます。
今回も宿営地は比良げんき村という良く整備されたキャンプ施設ですので、特に開拓作業を行う必要も無く、また、コロナ対策で基本的には各隊ソロテントを利用するので、テント設営にもそんなに時間を掛ける必要がありません。そんなこともあって、少し遅めの集合時間でも余裕を持って対応できたのかも知れません。
結団式(開会式)
受付が後ろにずれた分、結団式(開会式)も少し遅めに遅いスタートとなりました。
真夏の屋外での式典ですので、少しでも日射しが弱まる時間帯の実施が参加スカウト・式典出席者共に有り難いところです。
しかし真夏の午後4時ですから、日が傾き、涼風が吹くという事はあまり期待できず、会場のワクワク広場は、強い日差しを受けて大変な暑さでした。
結団式では、国旗や宗旗・隊旗の儀礼を行い、天台キャンポリーのしおりに記載されている勤行の次第に従って、スカウトの皆とお経を順番にゆっくりと読んでお勤めを行いました。
その後、理事長や天台宗の社会部長からは、天台スカウトの皆が夏の暑さをものとせずに数年ぶりにキャンポリーに会して、共に3日間を過ごす大切さをお話し頂き、結団式の式典を終えました。
理事長 キャンポリー開会の挨拶
コロナ感染症により延期となっておりました「第10回天台キャンポリー」が開幕されます。
この2年間は各団においてもスカウト活動が制限されていたと思いますが、本日より始まる2泊3日のキャンプでは「霊峰比叡山」にご縁のあるスカウトが集い、日本一の湖である「琵琶湖」を見お下ろす環境で、スカウト活動を満喫・大きく盛り上がろうではありませんか。
天台宗を開かれた伝教大師最澄さまは「おのれを忘れて他を利するは慈悲の極みなり」「一隅を照らすこれ則ち国宝なり」とわたし私たちにつた伝えておられます。
全国のスカウト・指導者がこの大会を通じて、スカウトの原点に立ち返り、また、最澄さまのご精神を感じていただく大会にしていきましょう。
開催にあたり天台宗・延暦寺の皆様はじめ、ご関係者に感謝申しあ上げ、挨拶といたします。
第10回天台キャンポリー実行委員長
天台宗スカウト連合協議会理事長
源田俊昭
初日にキャンプファイアー
午後5時に配給所から各隊に夕食のお弁当が支給となり、各サイトに持ち帰って早めの夕食を済ませて、夜のキャンプファイヤーにそなえて出し物の練習や準備に当たっていました。
キャンプファイヤーの実施日と言えば、最終日の前夜に行います。2泊3日の日程だと2日目の夜になるのですが・・・
天台キャンポリーの第2日目は宿営地の比良げんき村から、片道1時間をかけて音楽法要や集印ハイクを行う比叡山への移動があり、以前は比叡山上にファイヤー場を特設で作って貰い、キャンプファイアーを比叡山で済ませてから宿営地に戻ることもしていました。
しかし帰営時間がどうしても9時近くになり、幼いスカウトや入浴の事を考えると、厳しい時間帯となってしまいます。
そんなこともあって、今回は初日の内にキャンプファイヤーを済ませてみようと言う事になりました。
久々の大人数での営火
コロナ感染症流行の影響でこの3年ぐらいは、大きな野営大会は軒並み中止でした。ですので、幼いスカウトは200人規模になるキャンプファイヤーは参加するのは初めてでしょうし、中堅のスカウトにとっても、エールマスターや運営するスタッフ達も久しぶりでナカナカ勘を取り戻すのに手間が掛かったのかも知れません。
参加各隊・各団交代で、持ち時間5分で次々に出し物を披露していきます。事前の練習や相談が功を奏して観衆の関心を良く引き、盛り上がった出し物もあれば、沈黙の時間がやけに長い出し物もあったり、安定的な何時もの定番を披露した団もあります。
それぞれの出し物で、内容の面白さや、会場の盛り上がりなど、各団・各隊で色々ありましたが、それはそれ。
キャンプファイアーで自分達の持ち時間に、少しの照れくささを乗り越えて精一杯勤めることで、参加スカウトの皆と一体になれる感覚が少しでも得られたら、目的達成なのかも知れません。そんな意味では、多くの目的達成スカウトが居たキャンプファイアーであったような気がします。
行うまでは、初日からキャンプファイヤー何て・・・と少し思って居ましたが、2日目の行事を行う中で、1日目のキャンプファイヤーで団を超えて大騒ぎできたことで、各参加スカウトの距離感が縮まり、「スカウト仲間感」が芽生えて居たように思えます。
初日のキャンプファイヤーも有りですね!